サジー(沙棘)をくわしくガイドする総合情報サイト

サジー(沙棘)広場  sajihb.com

サジーの秘密


放線菌ほうせんきん



サジー根にはぶつぶつと小さな塊(かたまり)が出来る。これは放線菌(ほうせんきん)の一属であるフランキア(Frankia)という細菌とサジー自身との共生の姿。ここにサジーの特筆すべき能力が秘められている。

放線菌()は空気中の窒素を取り込む()能力を持っている。この能力は大豆の2倍。この能力のおかげでサジーは苛酷な環境で生きられ、さらに不毛な土地を肥沃(ひよく)にしたり、その土地の生態系に良い環境をもたらす事ができる。ついにサジーの秘密の核心部に到着。すごい!
 
放線菌と窒素固定
  
放線菌とは土壌中に生活している細菌。
大気中の80%を占める窒素ガス(N2)は、そのままの形では生物にはほとんど利用されない。ただし一部の細菌などの微生物は植物の根に入り込んで、共生し、空気中の窒素をアンモニアなどの化合体窒素に変換=固定する代謝を行う。この代謝のことを窒素固定と言う。これら細菌微生物は窒素固定菌とも呼ばれている。

窒素は実は植物の三大栄養素の一つです。他にリンとカリウムがある。結果的に植物自身で肥料を自己生産していることになる。マメ科植物の窒素固定菌である根粒菌(こんりゅうきん)の利用は農業上、日本では江戸時代など、古くからの経験則で利用されている。

植物と細菌の共生が見つかった発端は、1880年代にマメ科植物の根にできる塊(根粒)からだ。その組織の内部から根粒菌のリゾビウム(Rhizobium)の分離に成功し、これが空中窒素を固定することが発見された。世界的な発見だった。その後マメ科植物以外にも微生物が共生して、窒素固定をすることがわかり、その代表がグミ科など数種の樹木に共生する放線菌の仲間であるフランキア(Frankia)菌だ。

まとめると共生的窒素固定を行う菌と宿主植物は主に下記の3種類
@根粒菌の一つであるリゾビウム(Rhizobium)
マメ科植物→大豆などの根の細胞内に入り込む窒素固定菌。
A放線菌の一つであるフランキア(Frankia)
マメ科以外の植物→カバノキ科のハンノキや、グミ科のサジーなど被子植物の根の細胞外や細胞間隙に生息する窒素固定菌。
Bラン藻の一つであるノストック(Nostoc)
マメ科以外の植物→裸子植物のソテツ類やシダ植物のアカウキクサ、コケ 植物のツノゴケなどを宿主植物にする窒素固定菌。

ちょっと植物学的になってしまったが、サジーの核心部なので少々詳しく書いた。






サジーの根システム


    




サジー根は水平に広がる強力な根システムを持っている。根の深さは0〜40cmくらいに集中しており、全根っこの重さの72%と全根っこの長さの54%がこの深さに集中している。根は意外と浅い。








サジーが持つ強力な根システムと根粒菌による窒素固定能力によって、苛酷な環境でも成長できる。上記写真のようにサジーは岩の溝の間に広範囲にその根をはる。



土壌改良後の森



土壌(どじょう)改良された後、サジーの茂みの中に他の種類の木々が繁殖し、森が広がっていく。砂漠地帯が緑化された後、自然が蘇(よみがえ)り、土地の侵食が止まり、砂嵐が収まり、動植物が戻ってくる好循環に入る。まるで宮崎駿監督映画のようだ。







 
Copyright (C) 2004 サジー(沙棘)広場 All rights reserved.